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胸骨圧迫について

胸骨圧迫について

■胸骨圧迫とは?

胸骨圧迫とは、文字通り胸の骨を体の外から圧迫することで「心臓マッサージ」ともいわれます。心臓が正常に動かず血液を送り出せない状態の時に胸骨圧迫を実施することで、血液を循環させることができます。

■なぜ胸骨圧迫が必要なのか?

心臓が正常に動かず血液を送り出せない状態=体の細胞に酸素を送ることができない状態、ということになります。この時、最初に脳細胞が壊死するといわれています。
血液が送られないようになってから3分以内に脳細胞の壊死が始まり、一度壊死した脳細胞は元に戻らないといわれています。一秒でも早く胸骨圧迫を開始し血液を循環させて、体に残った酸素を脳に送ることが必要なのです。

■胸骨圧迫をしてはいけないときは?

JRC蘇生ガイドラインによれば、①呼びかけに反応がなく(意識がない)②普段通りの呼吸をしていない(死戦期呼吸など)または呼吸の有無が判断できない場合にはただちに胸骨圧迫を開始する、としています。
一方で、心停止でない傷病者に対する胸骨圧迫のリスクについては「市民救助者は、傷病者が心停止でなかった場合のCPR(心肺蘇生法)による危害を恐れることなく、心配停止を疑った場合にはCPRを開始することを推奨する。」と強く推奨しています (※JRC蘇生ガイドライン2015 オンライン版より抜粋) 。
つまり、少しでも心肺停止が疑われる場合、積極的に胸骨圧迫を実施するべきといえます。
 →死戦期呼吸とは?・・・「講習用動画② 実践編」をご確認ください。

■胸骨圧迫はどうやるのか?

JRC蘇生ガイドライン2015では以下のポイントをあげています。

〇位置

胸の真ん中あたりで胸骨の下半分と言われています(右図参照)この部分を手の手根部で圧迫します。

〇深さ

約5cm(6cmを超えてはいけない)と言われています。

※ご注意:一般(非医療従事者)の方は、医療従事者の方と比べると浅くなってしまう傾向があると言われていますので、上限を気にせず力強い圧迫を意識しましょう。

〇リズム

一分間に100~120回が良いとされています。この速さは童謡「うさぎとかめ(♪もしもし かめよ~)」とほぼ同じです。

〇リコイル

手をもとの高さに戻し、圧迫を開放することです。血液を循環させるには圧迫と開放をしっかりと繰り返すことが重要です。

〇絶え間なく圧迫を繰り返す

胸骨圧迫は間隔を空けずに実施することが重要です。絶え間ない胸骨圧迫についてはJRC蘇生ガイドライン2015において「CCF(Chest Compression Fraction:胸骨圧迫比率)」という考え方が導入されております。

■CCFとは?

CCFとは「Chest Compression Fraction:胸骨圧迫比率」のことであり、心肺停止中にどれだけ胸骨圧迫を実施したかを表す比率です。つまりCCFの数値が高ければ高い程、絶え間ない胸骨圧迫が実施できたといえます。

《CCF(胸骨圧迫比率)の計算式》
胸骨圧迫を行った時間÷心肺停止時間(傷病者の発見~病院への搬送完了)×100(%)

CCFはJRC蘇生ガイドライン2015より導入された考え方で60%以上が望ましいとされており、JRC蘇生ガイドライン2020でも踏襲されています。

〇訓練でCCFを計測する方法

・ストップウォッチを使用する
ストップウォッチを2台用意します。1台は訓練全体(傷病者との接触~訓練終了まで)の時間を計測し、もう1台は胸骨圧迫を実施している時間を計測します。胸骨圧迫を実施している時間を計測するとき、胸骨圧迫を中断している時間(AEDの装着、人工呼吸、特定行為など)を含まない様、訓練者の動きに注意する必要があります。

・訓練機器を使用する
訓練に使用する人形や機器の中にはCCFを自動で計測できるものがあります。それらを使うとストップウォッチを使用する場合に比べ、簡単でより正確にCCFを計測することができます。
「しんのすけくん」は訓練人形にセンサーを貼り付けるだけで簡単にCCFを計測できます。詳しくは製品の特徴をご確認ください。

■しんのすけくんとは?

しんのすけくんはお手持ちの訓練人形に取り付けるだけで簡単に胸骨圧迫の評価ができる訓練システムです。
CCFをはじめ、圧迫の深さ・リズム等、胸骨圧迫における重要な要素を客観的に評価することができます。

しんのすけくんの詳細はコチラ

■しんのすけくんで評価する胸骨圧迫(動画)

もしもの時に行動するには訓練しておくことが必要です。「しんのすけくん」はJRC蘇生ガイドラインに基づいたリアルタイムフィードバックで訓練をサポートします。「しんのすけくん」を使った訓練でより質の高い胸骨圧迫を身に付けましょう。

※「しんのすけくん」を使った講習用のテキストと動画はこちらから